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うちやま呼吸器・アレルギークリニック院長

よもやま話 #26

当クリニックの標榜科目について


皆さんも既にご存知かと思いますが、当クリニックの「標榜科目」は 
呼吸器内科・アレルギー科・内科 の3つです。
これって、多いと思いますか?それとも少ないと思いますか?
おそらく、眼科や耳鼻咽喉科などのいわゆる「単科」のクリニックではなく"内科"や"外科"を標榜している医院・クリニックの中では、かなり少ない方だと思います。

実は、「麻酔科」を除くどんな科でも、ひとりあたりいくつの科でも医師免許さえあれば標榜可能なのですが、皆さんは知っていましたか?
例えば、手術経験のない私が,届け出さえすれば脳神経外科を名乗ったり、一度も分娩に立ち会った経験のないものでも産科を標榜してOKなんです。
ちょっと、びっくりですよね?

当然、そんな無茶な事をしているクリニックはあり得ないのですが、私自身もクリニック開業を志した際に、"標榜科"の選択については悩みました。
多く標榜すれば、該当する患者さん達は受診しようとしてくれるでしょうから、沢山の患者さんに来ていただくためには診療可能な科目を1つでも多く標榜することが望ましいのですが、私はあえて「診療可能な科目」ではなく「専門としている科目=専門医の資格をもつ診療科目」を標榜科としました。
そのため一般的な医院・クリニックでは標榜している"小児科"などが抜けることになり、時々アトピー性皮膚炎などで受診しているお子さんの母親から「熱が出たり、お腹が痛かったりしたときには診てもらえないんですよね?」と尋ねられたり、呼吸器内科が専門だからと気管支喘息にて通院中の患者さんが,血圧や高コレステロール血症の診療のために他の内科に通院していたりといったことがときどきあります。(笑)

内科は標榜しているので,高血圧や高コレステロール血症、糖尿病といった生活習慣病や感冒・腹痛などの診療はもちろん「普通」に行っていますし、"専門家"ではありませんが、当直医レベルでの小児の診療も行っていますので、ぜひ遠慮することなく御相談ください!

さて、何故今頃にこんな話題をしているかというと、お知らせにも記載しましたが,この度「総合内科専門医」の資格を取得しました。内科学会の資格は 今までは認定医を持っていましたが、認定医・専門医制度の見直しに伴い内科学会が"総合内科専門医」の取得を推奨していましたので、一念発起して 昨年9月に「受験」をしてきたという訳です。
久し振りにテキストを見ながら復習というか、忘れ去られていた知識をもう一度詰め込んでの試験でした。
地元の敬老会での講演を泣く泣く断ってのトライでしたので、何とか合格したいとは思っていたのですが、試験終了直後には、あまりの過酷さ(2時間x3回)と問題の難しさに茫然とし、うちひしがれていました。しかし、結果は何とか平均点は上回り、合格することが出来ました。(^_^)v
これで、名実共に標榜科目での専門医を全て修得できたので、正直ほっとしております。

これからも標榜科目の専門性を活かしていく事と共に、地域の臨床医としての一般診療での充実も目指して頑張っていきたいと思っております。
これからもよろしくお願い致します。